脳波測定マニュアル

聴覚誘発電位とは

聴覚誘発電位とは、聴覚刺激を受けた時に生じる脳波のことです。
脳死の判定などで用いられます。

聴覚誘発電位の測定方法

防音の室内で行います。 廊下などの外部の音がはいると正確なARPは測定できません。 被験者は安静状態を保ちます。 被験者が眠ってしまっても問題ありません。

刺激は、スピーカーを使用してクリック音刺激を与えます。 クリック音は、聞こえるか聞こえないかの閾値より50dB高く設定します。 加算平均を行うため、複数回測定してください。 刺激の繰り返し周波数は8〜10Hz程度です。

音量の調整には気を使いましょう。 特に、2つのスピーカーを用いて左右の耳に、別々の音を聞かせる場合、音量を等しくしなければいけません。

しかし、2つのスピーカーからの音量を等しくするのは簡単なことではありません。 音量つまみを一緒にしたとしても、スピーカーの個体差によって音量が異なることはよくあります。 また、左右の耳と、それぞれのスピーカーとの距離も同じにしなければいけません。 それも簡単なことではありません。

かならず、測定器を用いて、両方のスピーカーの音量を同じにしましょう。

聴覚誘発電位の目的

冒頭で述べたとおり、聴覚誘発電位を測定する目的は、病気や脳死の判定です。 体の死は、脈拍や瞳孔の検査が行われますが、脳死には聴覚誘発電位が用いられるのです。

人間は眠っていても、聴覚誘発電位を出します。 これは体が死んでいても同様なのです。 しかし、脳が死んでしまうと、さすがに聴覚誘発電位はでなくなるのです。

また、近年では聴覚誘発電位を用いたブレインコンピュータインタフェースを研究している研究機関も存在します。 脳波を用いたブレインコンピュータインタフェースの多くは、視覚誘発電位はP300を用いていますが、聴覚誘発電位も注目されるようになってきたのです。

脳研究では、音以外の刺激(視覚刺激や体性感覚刺激)を与えているときに、音刺激を同時に与えたときの聴覚誘発電位の反応を調べている研究者もいます。 これは基礎研究として大切なことです。


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